<   2011年 07月 ( 1 )   > この月の画像一覧

八王子にいる被災犬たち

3月11日の東日本大震災の発生から5か月が経とうとしています。
大きな揺れはあったけれど、幸いにも直接的な被害はほとんどなかった八王子の街。
そんな八王子にも、「被災犬」が暮らしているのです。

b0181097_18281364.gif

では、
さまざまな形で今回の震災で被害に遭った動物たちを支援しています。
 (詳しくは、ちばわん支援ブログ「届け!被災地の犬や猫たちへ!」をご覧ください。)


その活動の一つとして、「NPO法人みなしご救援隊」さんとの連携という形で、
原発避難区域で放浪している犬や猫を保護し、申し出てくださった預かり家庭で
一時的に飼養するという支援を行っています(第1回の引き取りの様子)。


そうして引き取られたうちの犬3匹が、八王子の一般家庭で生活しています。
「こまち」「幸一郎*」「希(まれ)」の現在の状況をどうぞご覧ください。
(*飼い主さんがわらないため、仮の名前です。)
(2012年10月22日追記)希は2012年10月20日、ご家族と再会できました!
(2014年9月6日追記)こまちは預かりさん宅の子になりました!
  


b0181097_22393726.gif


b0181097_22483367.jpg
【愛称】 こまち(メス)   預かりブログ
【現在の状況】 預かりさん宅の子としてずっと暮らしていくことになりました。


4月23日の引き取り第一陣で、ちばわんが福島から
連れて帰ってきた子の一匹が「こまち」です。

幸い、早い段階で飼い主さんがどなたであるかは
判明したものの、あの大混乱の中で
しばらく連絡が取れない状態が続きました。


b0181097_23384829.jpg
そんなこまちちゃんの一時預かりを
引き受けてくださったのが、八王子
いぬ親会のメンバーのぽちさん。

猫の保護経験は豊富なぽちさん
でしたが、犬は初めて。
しかも12キロの大き目中型犬。
不安もあったでしょう。



b0181097_953385.jpgしかし、犬の初心者だからこその
丁寧な観察と対応で
こまちちゃんの不安は取り除かれ、
10日もしないうちにこうして
お散歩の途中でもばっちり視線を
合わせられるまでになりました。

飼い主さんが判明していたため、
「こまち」という本名が分かって
いたことも幸いしました。



そして、こまちちゃんの八王子での生活が1か月経ったころ、
離れて避難生活を送っておられた元の飼い主さんは、
こまちちゃんと再び暮らすことをあきらめざるを得ない、
という辛い決断をされました。
そして、ぽちさんに、こまちちゃんの新しい家族探しを託されたのです。




b0181097_10223291.jpg

こまちちゃんは今、ぽちさんのもとで
毎日の暮らしや散歩の中で、あるいは
トレーニング教室に参加したりして
どんな人にも、どんな場所にいても
愛される子になれるよう訓練中です。




b0181097_13451031.jpg

ぽちさんの観察によると、こまちちゃんは、
「根が善良で気立てが良く、陽気で愛情深い犬」
なのだそうです。

おそらく、元のおうちでもたくさんの愛情をもらって
育てられたのでしょう。
基本的なコマンドも教えられていたようです。




b0181097_1242158.jpg
元のおうちのことを忘れていないな、
と思わせる行動もあります。

人に対して、老若男女で
微妙に反応が違うところから、
元飼い主さんご家族との接し方がうかがえたり、

ぽちさんのお友達が家にやってきたとき、お友達が
普通に「こまち!」と呼んでも振り返らなかったので
東北なまりを交えて呼んでみたら、
ハッ、と振り返ったことがあったり・・・




b0181097_1194688.jpg


そんなこまちちゃんですが、室内犬としての
暮らしにも十分慣れてきました。

フセの姿勢から「ごろーん」と声をかけ、
横倒し~仰向けに転がして
胸のところをさすってあげるのが
一番好きなスキンシップだそうです。



ぽちさん宅でのこまちちゃんは、安心してリラックスできるようになって、
同時に少しわがままを言うようにもなったそうですが、
ぽちさん宅では犬が自発的に、あるいは自然に取った行動に対してほめる、
という方法で、こまちちゃんのしつけをされています。



b0181097_10475573.jpg
たとえば、
「座った」ほめる!
「散歩中に目が合った」ほめる!
「足を止めたら一緒に止まった」
ほめる!
「信号待ちのとき、自発的に座った」
ほめる!
というふうに…。


こまちちゃんはその性格から、叱りや罰といった緊張関係を作らなくても
十分に人間と暮らしていける子ではないか、とぽちさんは考えています。


ぽちさんからのメッセージです。

「こういう気立てのよい犬は、
犬と暮らす楽しみや喜びを、あるいは、犬と共に過ごすくつろぎを、
存分に味わわせてくれるんじゃないかと思います。
彼女の生涯を通して、犬への思いやりと誠意を持って
関係作りに取り組んでくださる飼い主さんに
めぐりあえたらいいなあと思っています。」




ご機嫌で、穏やかににこにこして隣にいる、
そういうときが一番かわいい「こまち」です。

b0181097_13424194.jpg


053.gif こまちの応援ありがとうございました!


このページのトップへ



b0181097_22393726.gif



b0181097_1343320.jpg
【仮称】 幸一郎 (オス) 保護主さんの娘さんのブログ
【現在の状況】 預かり家庭で無事に暮していると、
飼い主さんに伝えたいと思っています。


(保護時の詳細)
【保護場所】福島県双葉郡広野町浅見川橋付近
【保護日】4月16日
【被害・経緯】屋内退避地域で、国道をオドオド
しながら横断し、車に轢かれそうになっていたのを
保護しました。
【装飾品】首輪:青い革製(「ぺティオ」ブランド)



b0181097_14201847.jpg
こちらは、4月16日に国道6号線を
放浪しているところを保護された
オスの成犬です。

まだ飼い主さんとはぐれたままの彼は
「幸一郎」という仮の名前をもらって
八王子の保護主Mさん宅で生活しています。




b0181097_1456798.jpg
←八王子にやってきたときには、
右の前脚にケガをしていました。

これはもともとあったものではなく、
移動してくる前の保護場所で
他の犬とケンカをしてできた
傷だったそうですが、3ヶ月経った
今ではほとんど治っており
心配はないそうです。




b0181097_151378.jpg
保護時の体重は17キロ。
ガリガリに痩せ、不釣り合いに
顔が大きく見えたのだとか。

お散歩中もずっと下を向いたまま、
捨ててあるガムさえ拾って食べて
しまいそうだった、と伺いました。

ご家族といつ離れたのかは
定かにはわかりませんが、
最長で1か月、
ひもじい思いをしていたのでしょう。

7月13日時点で、体重は
21キロまで増えたそうです。→


さて、幸一郎くんの保護主Mさんは、今回の震災により立ち上げられた
ちばわんの被災犬支援ボランティアに応募してくださった方です。
ここでは、もし3か月経過しても本来の飼い主さんとの連絡が取れない場合は、
新しい飼い主さん募集も並行して行えることになっています。

しかしMさんは、もし元の飼い主さんが見つからない場合は、
このまま幸一郎くんを引き取って飼い続けたい、とおっしゃってくださいました。



b0181097_1550222.jpg


でもひとつだけ、やはり気になるのは
元の飼い主さんがこの子を探して
いらっしゃるのではないかと
いうこと・・・


幸一郎くんを保護したことは、
保護地点である双葉郡広野町を管轄する相双保健所(南相馬市)に届けられています。
しかし、幸一郎くんが保護されたのは、南北にまっすぐ延びる大きな国道の上。

地震から1か月の間にかなりの距離を移動していたとしたら、
飼い主さんが届け出るであろう保健所とは異なっていて探し出せない、
という可能性もあります。


保護主Mさんの娘さんで、今回連絡を取らせていただいたSさんは、
「母の方は、このまま幸一郎の里親を希望しております。
ただ、飼い主さんにはこの子が生きていること、
元気でいることを伝えて差し上げたいです。」

とおっしゃっています。





b0181097_189144.jpg「幸一郎」と仮に呼ばれているこの犬の特徴は、

白と言うよりは、クリーム色の大きめの中型犬。
耳だけ少し茶色ぽい。
体重は保護時17キロ、7月13日現在21キロ。
繋がれてもおとなしくしている。
「ペティオ(PETIO)」のやや幅の広い
青い革製首輪を着用。




b0181097_16505563.jpg
元気にしてるよ。心配しないで!

053.gif お心当たりの方はこちらまで→お問い合わせ先


このページのトップへ



b0181097_22393726.gif



b0181097_18424583.jpg
【仮称】 希(まれ・オス)   預かりブログ
【現在の状況】 少し体調を崩すこともあり、
預かり家庭でケアされながら暮しています。

053.gif2012年10月20日、ご家族と再会できました!
その時の様子は預かりブログをご覧ください。


(保護時の詳細)
【保護場所】福島県双葉郡川内村内
【保護日】4月10日
【被害・経緯】原発による避難により放浪
【装飾品】首輪:青い布製、裏地は黒いビニールレザー



b0181097_199729.jpg
こまちちゃんと同じ、引き取り第一陣で
八王子にやってきたシニア犬が
「希(まれ)」です。

この子も飼い主さんとはまだ連絡が
とれないため、預かり家庭で
仮の名前をもらいました。


b0181097_20281434.jpg

名付け親は、ちばわんの犬預かり
ボランティア、Sさんご夫妻。

復興への希望と、災害を乗り越えた
希(まれ)な生命力という意味を
込めて名付けられました。


推定年齢12歳前後、目は白内障、耳も少し聞こえにくいくんですが、
Sさん宅の3匹の同居犬にまじって、結構活動的な一面も見せていました。



b0181097_20583194.jpg

シニア犬なのに、ふとした時に
子犬のようなかわいらしさも垣間見せます。

b0181097_2183169.jpg

十分に人慣れしている様子から、
Sさんは飼い主さんと連絡が
つかないようであれば、
落ち着いて余生を送れる新しい家庭を
探してあげることも考えていました。




しかし、夏に入って少し体調を崩す日もあり、詳しい健康状態を調べてみたところ
「僧帽弁狭窄症」をはじめ、いくつか重大な病気が見つかりました。
シニア犬ということで覚悟はしていたものの、予想より厳しい状態でした。


Sさんいわく
「病気のオンパレードみたいな感じです。
よく、被災地で生き残っていたなぁ、と感心するくらいでした」

そして、
「そんな(まれ)ですから、やはり募集は出来ないでしょう。
ということで、飼主さんが現れるまで、そして現れなかったら
命尽きるまで我が家でお預かりしようと思っています。」

という決心をされました。


b0181097_2214620.jpg

現在、視覚・聴覚が衰えているため、
呼びかけなどへの反応は
鈍いものの、
日常生活は差支えなく
できているそうです。



くんが保護された地域は、避難から何か月もたってようやく一時帰宅が許されたものの
ほとんどの住民の方は不自由な避難生活を送っておられることでしょう。

もし、飼い主さんがこの子を探しておられるなら、ぜひとも連絡してあげたい。
また、この子を置いてきてしまったこと、引き取ろうにも引き取れない状況にあることを、
「負い目」と感じないでほしい、とSさんは考えています。


b0181097_22452722.jpg
おうちのみんなは元気ですか? ぼくはこの群れで生きているよ!



053.gif ご家族は現在避難先にお住まいのため、
希(本名キャノンくん)はこのまま預かり家庭で過ごす予定です。→ブログ記事
皆様ご協力ありがとうございました!




このページのトップへ


b0181097_22393726.gif


福島では、住民が避難して人気のない街を放浪している犬や猫たちがまだ数多くおり、
多くの保護団体が現地に入って保護活動を続けています。

ちばわんでは、通常の千葉県動物愛護センターからの引き取りに加えて
この子たちを保護するための預かりボランティアを引き続き募集させていただいております。

新規の受け入れは停止させていただきました。



詳しくは、こちらをご覧ください。
b0181097_081944.jpg
http://wannyanaid.exblog.jp/




※福島第一原発の避難区域からちばわんで保護した子たちはすべて
スクリーニング検査(放射性物質の身体表面への付着を確認する汚染検査)を済ませ、
異常がないことを確認済です。




担当:RH
[PR]
by paneruten | 2011-07-26 22:35 | その他更新


過去に八王子で開催した犬の譲渡会『ちばわん いぬ親会in八王子』の資料を保存しています。開催情報はちばわんウェブサイトをご覧ください。

ブログパーツ



【問い合わせ】


ちばわんウェブサイト内お問い合わせフォームからお願いいたします。




☆ブログ管理者☆  広江



【ちばわんリンク】

ちばわんウェブサイト

愛護センターレポート






カテゴリ

イベント告知・報告
資料
その他更新

その他のジャンル

記事ランキング

ブログジャンル

ボランティア